アリゾナ大学
2017年4月~2018年3月の1年間,アリゾナ大学に客員研究員として滞在し,土壌化学分野をリードする一人であるJon Chorover博士の研究室でCritizal Zone Scienceとしての土壌学の進め方を学ばせていただきました。生活基盤を整える書類の手間はありましたが,メキシコ国境に近いツーソン市での生活は快適でした。同調圧力が低く個性を尊重するアメリカの空気は個人的に大好きでしたね。
ソノラ砂漠とサボテン
アリゾナ州は広大なソノラ砂漠の一部でもあります
砂漠と言ってもサハラ砂漠や鳥取砂丘とは異なり,乾燥に強い潅木やサボテンが自生していて,7~8月のモンスーン季に集中的に降る雨を効率的に利用しています。写真右の巨大サボテン(Giant Cactus)は身長2~3メートル,寿命が150~200年と長く,砂漠の王者として君臨しています。
モンスーンの豪雨と夕焼け
レモン山での調査帰りに遭遇した,局所的なスコールが夕日に照らされる光景です。あまりに美しかったので,車を止めて撮影しました。ほぼ年中空気が乾燥しているアリゾナでは,赤色よりも短波長の可視光も散乱しにくいため,こんなに赤い夕焼けはモンスーンの時期以外はめったに見ることができません。
バリンジャークレーター(隕石墜落跡)
アリゾナ州北部にある隕石衝突の跡地です。5万年前の衝突で形成された凹地形が現代まで保たれているのは驚きです。プレート運動が活発ではない(地震が少ない)ことと,乾燥してほとんど雨が降らない(モンスーンの影響も小さい北部)ことが主な原因とされていて,アメリカでも最も有名な隕石跡地となっています。
砂漠の動物たち
アリゾナでは様々な動物たちに出会うことができます。ガラガラヘビやサソリは珍しくないし,夜はコヨーテの群れのハウリングが響きます。移動中に野生の馬の集団に並走されたこともありました。写真はその中で最も愛らしかったプレーリードッグです。キョロキョロします。
アメリカの文化
秋から冬にかけて,ハロウィーン,サンクスギビング,クリスマスと,イベント目白押しなのもアメリカ生活の魅力でした。ツーソンはメキシコ国境近くなので,死者の日(日本のお盆に似てます)の祭りも開催されました。娯楽の少ない町ですが,その分イベントごとにホームパーティーが開催されることが多く,アリゾナ大学の同僚宅やツーソン日本人会の仲間と集まりました。写真は住んでいた地域のクリスマスのイルミネーションです。気合入ってました。